杉並区地域包括支援センター ケア24善福寺
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〇〇の秋

  • 2024年11月05日 12時21分
    ブログ

長かった夏も終わり、ようやく過ごしやすい気候になりました。

秋といえば、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋、食欲の秋…などと言いますが、皆様にとってはどんな秋でしょうか。

 

私は先日、ゆうゆう善福寺館で開催された「コスモス祭り」に参加させて頂きました。

「コスモス祭り」とはゆうゆう善福寺館で日頃活動しているグループの発表会です。

時間の都合上すべてのグループの発表を見ることはできず、とても残念だったのですが、輪踊りや手話ダンスや歌の発表を見せて頂きました。

発表が素晴らしかったのはもちろんですが、参加されている皆様の表情がとても生き生きしていたのが特に印象的でした。

 

少し緊張した面持ちで一生懸命発表されている方。

リラックスして素敵な笑顔を見せてくださる方。

顔なじみの方と一緒に、楽しそうに発表を見守る方。

参加者の方々やスタッフの皆様が作り上げた温かい雰囲気が素晴らしかったです。

 

日々地域の方々と関わる中で私はよく「好きなものはありますか?」とお聞きしています。

絵を描くのが好き、水泳を長年続けている、テレビの時代劇は何回見た作品でも楽しめる、家族とテレビゲームをして盛り上がっている、一人でゆっくり紅茶を飲む時間が何よりも大切、などなど、その人らしい素敵な表情で「好きなもの」について語ってくださることがとても嬉しいです。

そしてお話を聞いていると、どんなものが好きか、誰とどんな風に過ごす時間を大切にしているのか、という事が「その人らしさ」を形作っているんだと感じます。

 

 

さて、話は変わりますが、10/18に「人生の最期まで大事にしたいこと~もしバナカードで見つめ直す家族と私~」というテーマで家族介護教室を行ないました。

 

「もしバナカード」とは「もし人生があと半年だとしたら」など最期の時間を仮定し、カードに優先順位をつけて取捨選択していくカードゲームです。

カードには、余命が短くなってきた時に多くの人が希望すること、例えば「家で最期を迎える」「清潔さが維持される」「家族と一緒に過ごす」などが書かれています。

そして、特に大切にしたいと思うカードを選ぶことで、自分が大切にしている価値観について知ることができます。

 

私もこの「もしバナカード」に参加したのですが、新たに気付くことがたくさんありました。

私は以前病院で看護師として勤務しており、人の生死に関わることも多かったため、『死』に対する恐怖心は人より少ない方だと思っていました。

でも実際に「もしバナカード」をやってみると「痛みがない」「呼吸が苦しくない」などのカードが手元に残り、身体的な苦痛を取り除きたいという気持ちはかなり優先度が高いということがわかり、自分でも知らなかった思いを知るきっかけになりました。

改めて考えてみると、看護師として働いていた時に薬剤などを使って穏やかに最期を迎える方を見ていた経験が影響しているのかもしれません。

                    

カードを選んだ理由を他の方々にもお聞きすると、優先順位や大切にしたいものが人それぞれ異なっていて、今までの人生や経験が今後の事を決める手がかりになる事を改めて実感することができました。

そして、どんなことを大切にしたいのかについて考えることが、最期に限らず、今後を自分らしく過ごすための第一歩なのだと感じました。

 

これからも好きな事を好きな人と楽しんで自分らしく過ごすために、私も「食欲の秋」だけでなく「お散歩の秋」や「イベントの秋」にしていきたいです。

 

ケア24善福寺でも秋はたくさんのイベントがありますので、皆様ぜひご参加ください。 

           

                                             (文責:渡邉)